パンツの面目ふんどしの沽券

直近の読書のリストをあげてみる。


「殺し屋最後の仕事」ローレンス・ブロック

「卒業」東野圭吾

「心臓に毛が生えているわけ」米原麻理

「真昼の星空」米原麻理

「パンツの面目ふんどしの沽券」米原麻理

「詩の力」吉本隆明

「真鶴」川上弘美


最後の仕事


ローレンス・ブロックの殺し屋ケラーシリーズ最終作である。
ローレンス・ブロックは好きな作家の独りでアル中の元警官マット・スカダー
シリーズには一時夢中になったことがある。
<殺し屋ケラー>も殺しを生業にしているケラーと相棒のドットとの
物語ではあるが殺しそのものはまことにあっさりとしたもので、
陰惨な感じはしない不思議な小説である。
ローレンス・ブロックの小説はマット・スカダーでもそうだ。
気の利いた台詞、人物描写が得も言われぬ魅力なのである。

打ちのめされるような



米原麻理さんは(あえて敬称を附する)若くして亡くなった
ロシア語の同時通訳、翻訳、作家である。
過日、三軒茶屋の書店で本を探していたとき
これといってそそられる書に巡りあわず帰ろうとして、
彼女の読書日記「打ちのめされるようなすごい本」を
手に取ったのが運の尽きだったかのように、
彼女の本を手当たり次第に読み始めている。
「打ちのめされるような・・・」はまだ全部は読み終えていない。
もったいないのである。
付箋だらけで本に髭が生えているかのごとく、
ボクの枕頭に慎ましくある。
読み終えたエッセイ集三冊はどれもがいい。
一つ読んではため息をつき、また一つを読んでは
笑い転げ、次を読むとしばし考え込む。


パンツの面目ふんどしの沽券

「パンツの面目ふんどしの沽券」はその中でも
抱腹絶倒もので、しばらくPCには見向きもしなかったのは
この本のせいなのである。
服装、我々が日常身につけている衣装についての考察、
それも下穿きのことである。
アダムとイブが身につけていたイチジクの葉っぱから始まって、
パンツとふんどし(これを身につけている男は稀少絶滅種だろう)
を説き起こし最後に
「さきにパンツありき」の一行で締めくくられた本書は
山猫軒推奨の一冊だ。
それにしてもあまりに早すぎた米原さんの死は惜しまれる。

心臓に

真昼の


詩の力


「詩の力」吉本隆明
この著者も先だって亡くなった。評論家、詩人。思想家等など多才な
人物であったようだ。
「あったようだ」、と書いたのはボクは吉本氏を知らないからである。
若い頃からなんとなく近寄らない、あるいは「近寄ってはならぬ」
と思いこんでいた節がある。
それでも、詩人としての吉本隆明は存じ上げている。
何冊かの彼の詩集をもっていたからね。
どうだろうか、ボクとは違った詩人だった
という感想が残っている。
その彼の著書を手に取ったのも、彼があの世に逝ってしまったから、
お悔やみのつもりでと言うところだろうか。
この本はボクの鞄の中に収まっていて、米原麻理さんや
川上弘美のように枕頭の書ではない。
電車に乗ってお仕事に行くときの合間の数刻に
読むのであるから遅々としてはかどらない。
詩に関する論評を読むのなんてはそんな風でいいのだろう。
したがって、この書は継続中だと申し添えておこう。

真鶴


「真鶴」川上弘美
この人の書も読み飛ばすことのできない書である。
ほんの数行読んではもの思いに耽り、
また進んではメモ用紙に手を伸ばす。
この人の書を読む度に何か物語を書きたくなる衝動に
駆られるのである。
過日書いた「猫と暦」は川上弘美の
「神様」を読んでのことだった。

卒業


「卒業」東野圭吾
小説家の卵ならばこの本を読めとひとから送られた書である。
山猫軒はこの手の日本の作家たちは苦手で、
ベストセラー作家となるとその善し悪しは別にして、
まず手に取ることはない。
この東野圭吾という作家も書店に行けば
必ず目に飛び込んでくる作家の一人だ。
ボクが読むわけがないのである。
芸能通でミーハーなひとの推奨だからしばらく放っておいたが、
読んだ感想は?などとウルサイので、読み始めた。
なるほど、ベストセラー作家となるだけのものはある。
でも、どうだろう、やや物足りないのだ。
そうこうしているうちにまた一冊読めと渡された。
二冊読めばもう少し東野圭吾の良さを
理解できるのかなと思いながら、本は書棚に積んである。


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[ 2012/05/18 11:20 ] 未分類 | TB(1) | CM(4)

米原麻理さん

山猫軒さま。

101歳義父へ お悔やみを頂き有り難うございました。
一昨日 無事に葬儀も終え、大仕事終えたような安堵感
があります。疲れた~~~

米原麻理さん の本、どれも読んでみたくなりました。
パンツの話も面白そうですね(^^)それにしても
山猫軒さん、文才ありますね!!凄いですぅ。。。。
[ 2012/05/18 23:10 ] [ 編集 ]

Re: 米原麻理さん

ミー子さん。

お疲れさまでしたね。
ゆっくり休んでください。



[ 2012/05/19 15:45 ] [ 編集 ]

多彩ですね

山猫軒さんの読書多彩ですね。
ローレンス・ブロックは私も一時凝って、文庫になっているのはみんな読んだような気がしてましたが「殺し屋最後の仕事」はどうだったかなとおもっています。
「パンツの面目ふんどしの沽券」はタイトルからして一見の価値を感じました。ぜひ読んでみましょう。
[ 2012/05/19 17:16 ] [ 編集 ]

Re: 多彩ですね

爺さん。
多彩ではなく節操がないだけですよ。
米原麻理はオモシロイですね。
お勧めです。


[ 2012/05/29 16:34 ] [ 編集 ]

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[2012/05/19 03:09] URL まとめwoネタ速neo