月の下




流石に寄る年波と性格の悪いネコには勝てない。
朝10時までの徹夜仕事がこたえた。
今夜は幸いに夜はパス出来ることになりホッとしている。

酒を舐めながら独りの寂しさをしみじみ感じて、
本でも読むかと言うところである。


      月の下


    ぼんやり地下鉄の階段を登って
    頭上に浮かぶ赤い月を見ていると
    若い女に一枚の紙を渡された
    小さな紙片には
  <あなたのあしたの運勢>
    読む勇気も
    捨て去る勇気も
    今夜は持ち合わせてはいない

    頭上の月はいよいよ赤みを増し
    さらには縁の方から翳り出す
    丸い明かりが四方の闇に吸い込まれて
    悲しいばかりだ
    悲しみに縛られて
    くらい夜空を
    見上げていると
    ぼくの昨日の運勢はどうした?
    という疑念がふつふつと
    足元から湧きだし
    迷子の子供になってしまった

    迷子の子供は ますます翳る月の下を
    遠い町まで歩いて行く
    竹の篭を背中に背負い
    置いてきた昔を拾いに
    遠い町まで歩いて行く
    昨日の運勢をさがしに
    どこまでも歩いて行く



スポンサーサイト
[ 2011/12/17 18:14 ] 未分類 | TB(0) | CM(4)

この詩、好きです。
月のこういったシュールで妖しい、寂しい感じがたぶん人の心をつかまえるんだと思います。
[ 2011/12/17 22:35 ] [ 編集 ]

たった一人の世界

わたしも欠けていく月を一人で眺めていました。
大宇宙の無数にある中の一つの小さな星よりも、もっと小さな無力な自分を感じて寂しくなりました。
[ 2011/12/17 22:42 ] [ 編集 ]

Re: タイトルなし

TSUさん。

月食を見ましたか?
あのときの感想です。
猫の気分でした。
月には猫が似合います。
[ 2011/12/18 17:45 ] [ 編集 ]

Re: たった一人の世界

なつきさん。
満ちたり欠けたりする月を見ていると、
有限であるわが身をひしと感じますね。


[ 2011/12/18 17:47 ] [ 編集 ]

コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://isoisomao.blog3.fc2.com/tb.php/568-ec3062c1