瞳は秋を見る



         瞳は秋を見る



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      宙の一点を凝視する瞳の
      澄みきった水晶体に
      わたしの濁った視線は
      うなだれる


      おまえの目のうしろには海がある
      おそらく むかし膝を抱えて
      日がな一日過ごした
      果てしなく続く砂浜だろう
      その海も今日は秋の海鳴りを
      響かせて
      黄昏の空に溶け入ろうとしている


      お前の目のうしろには黒々と黙する森がある
      おそらく むかし蝉時雨を聞いた
      深い木立の中の小径だろう
      その森も今日は秋の風が渡り
      梢からは はらはらと
      乾いた木の葉が散っている


      お前の目のうしろには音楽がある
      透明な目にだけ響く音楽が
      銀の門の向こうから流れてくる
      季節を越えて
      時間を超えて
      水のようにおまえの目に注がれる


      わたしの濁った目には届かない
      海と 森と 音楽が
      秋の吐息の向こう側にある
      おまえの透きとおった目の中にある



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[ 2011/09/30 18:20 ] 未分類 | TB(0) | CM(4)

すごい。
この写真、すごい写真ですね。
猫の目の水晶体には毎日のように見とれてしまいます。
あまりの透明さに身体が震えてしまうほど。

詩は最初の4行が心にすっと届きます。
一番最初に思いついたフレーズでしょうか?
[ 2011/09/30 18:35 ] [ 編集 ]

Re: タイトルなし

TSUさん。

凄いでしょ。この写真。
これを目の前にしてこの程度の詩か書けない才能の無さに、
ガックリ落胆しています。
つまみあげられたりっちゃんの絵が描けるTSUさんが羨ましい。

>
> 詩は最初の4行が心にすっと届きます。
> 一番最初に思いついたフレーズでしょうか?

最初は違う表現でした。
三日四日しまい込んで、何度も布団から抜け出して、
書こうとしましたが、上手く書けませんでした。
それで、全部最初から書き始めたのが、
この一連です。


この目にはかないません。
ほんとうに。
[ 2011/09/30 23:13 ] [ 編集 ]

あんまり

泣かせないでください。
くろまるの瞳をいつも不思議な思いで見つめています。
そうかも、しれません。
[ 2011/10/01 01:07 ] [ 編集 ]

Re: あんまり

たぬきさん。

大丈夫、ぼくも涙を流しながらこれを作りましたから。
ネコたちの目は魔法の目です。


[ 2011/10/02 22:38 ] [ 編集 ]

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