優しい水



         優しい水の中を



      

      優しい水の中を漂ってくる
      一本の糸くずが
      あなただとしたら
      ぼくの乾いた手は
      虚空を探るばかりだ


      やがて 僕たちをひたす水は
      消えて
      やがて 僕たちを縛る時間が
      解けて
      置き忘れたものは
      何もなく
      無くしたものは
      何もなく
      あの、洗い落とされた空の裂け目から
      呼びかける澄んだ声を聞くだろう


      優しい水の中を漂ってくる
      一本の震える糸が
      あなただとしたら
      静かに座ることを覚えた 僕は
      寂しい夜を乗り越えて
      すっくと立ち上がる朝に
      それを
      捉えるだろう
      僕たちを浸す水が消える前に
      僕たちを縛る時間が解ける前に




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僕たちは水の惑星に生きている。
水は人間の全体重の62%の重さであるという。
人間は水の詰まった袋のようなものなのである。
その水は歳をとる毎に減っていく。
乾いていくのである。
そして、死に至る。


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[ 2011/09/16 11:10 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)

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