忠犬コロ

忠犬<コロ>

シニアナビの「おしゃれな猫」さんが昔飼っていた犬のことを書いている。
とても利口なワンコであったと、しみじみと書いているのを読んで、
ネコ好きの不肖山猫軒も遠い昔の飼い犬のことを述べてみる。

北海道にいた頃のことである。
ぼくが中学の一年ぐらいのある日、父が一匹の白い子犬を連れて帰ってきた。
その頃我が家には既にネコが数匹縄張りを確保していたが、
犬は外で飼うからまた別だ、というのである。
白い子犬はアイヌ犬といって、(今では北海道犬と言うらしい)
あのソフトバンクのCMのお父さん犬である。

まさに、お父さん犬そっくりっだった。
耳がピンと立っていて、尾っぽはくるっと巻いている。
中型犬である。
元々はアイヌの人たちの猟犬であったと聞いていた。
誰が名付けたか今では覚えがないが、
<コロ>と名付けられた。きっとコロコロ太った子犬だったからなのだろう。

コロは先住ネコともすぐに馴染んで、犬小屋にネコどもが寝ていたりしていた。
昔は今と違って動物たちものんびりしていたのだろう。
ネコたちは家で飼われているといっても、
外とは自由自在に往き来しているのである。
外にいるコロは縛られているのが可哀想と言えば可哀想であった。
その時代の北海道の田舎町では放し飼いの犬も少なくなかったが、
ぼくの父は某大新聞の記者であったので、
犬を飼うに当たっての常識は持ち合わせていたものとおもわれる。

コロは忠犬ピーター(おしゃれな猫さんのワンコ)ほど、利口ではなかった。
けれども、主人には絶対服従であった。
そして、何よりも闘争心あふれる誇り高きアイヌ犬だった。

僕の家の裏に漁師の家があった。
「潮来一枚下は地獄」オホーツク海の荒海に命がけの漁をする漁師である。
当然家族ぐるみの付き合いがあった。
その家には犬が居た。
その犬は「土佐犬」闘犬である。
漁師には闘犬がよく似合うのだ。
遠くから見るだけでも恐ろしい土佐犬である。
我が家の貴公子コロとは大いなる違いである。

その土佐犬と我が家のコロが散歩中に、
我が家の角で鉢合わせをしてしまった。
相手の旦那も僕も必死でツナを引くが、
突然目の前に現われて仰天した犬たちは大格闘になる。
何といってもコロの相手は自分の何倍もある闘犬だ。
とうてい勝ち目はない。
のど笛に噛みついた土佐犬は首を振る。
ようやく土佐犬のオジサンが引き離したが、
コロはまたもや向かっていくのである。
普通犬は喧嘩してかなわないとなると逃げると聞くが、
コロは違った。
必死で内の玄関に連れ込んだが、喉をかみ切られて、
凄い出血で首を振るたびに玄関の壁から天井まで血しぶきが飛ぶ。
獣医を呼んで手当をしたが、先生は「たぶんダメだろう」という。
毛布にくるんで玄関のたたきに寝かせたが、
一晩中ヒュ~ヒュ~ゼイゼイと苦しそうな息遣いだった。
獣医がダメかもと言ったコロは奇跡的に生き延びた。
しばらくは家の中は血の生臭い匂いがして閉口したことを今も思い出す。

そのコロがその後また、隣家の土佐犬と喧嘩をした。
その時は幸いにも大きな傷を負わなかったけれど、
瀕死の手傷を負わされた相手になお立ち向かうDNAは、
アイヌの猟犬そのものであった。

そのコロと6年ほどで別れることとなった。
父が転勤になったのだ。
連れて行こうと思ったが、行く先は千葉県である。
酷寒の北国から猛暑の千葉県。
ソフトバンクのお父さん犬はハワイなんぞで遊んでいるが、
あれは、嘘だろうね。
そんなことで、
無理だろうと言うことになり、隣の家で飼ってもらうことに・・・
しばらくの間飼い主を呼ぶ、コロの悲しい鳴き声と遠吠えに近所の人たちは、
困ったと聞いた。
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[ 2011/01/21 16:04 ] 未分類 | TB(0) | CM(2)

こんばんわ^^

アイヌ犬という犬種は。
知らなかったんですが。
二度も土佐犬に向かっていくとは。
胆の据わった種なんですね。

この話は心に響いて。
いつまでも残るような気がします。
ありがとうございます。
[ 2011/01/23 20:46 ] [ 編集 ]

Re: こんばんわ^^

warabinoさん。

ネコも良いけど犬も可愛いですね。

warabinoさんのブログいつも楽しく拝読しています。
これからも、ご贔屓に・・・

[ 2011/01/29 15:24 ] [ 編集 ]

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