寒さが

         寒さが   

             1963.12.



       寒さが首筋を悪戯っぽく触れたので
       わき目もふらずに
       あなたのところに行ったのです
       道路は黒く湿っていて
       ナナカマドの木が紅い実を
       梢につけて・・・・・
       ちがいます
       あれは、春の頃でした

       春はずるい猫の鼻
       霧は魔女の吐息で
       その中から
       ゆらりと あなたは来たのです

       それから ぼくはただ
       あなたを欲しがった
       それなの 今は
       僕を苦しめる あなたのあかるい笑顔
       また、また、
       寒さが背中に忍びこみ
       冬の寝床で眠れぬ夜を
       むかえるばかりです


この頃の作品はほとんど残っていない。
どうしたわけか一冊のノートが隠れていた。
今読むと稚拙で冷や汗が流れる。
先日の「小さな窓から」と今作品は最初の妻のことを書いている。
根室時代の少年の恋である。
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[ 2010/12/27 21:05 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)

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