度量衡

六十八年も生きているとそれなりの経験が積み重ねられて、
良かったこと、悪かったこと、
喜びに輝いていた日々とつらかった日々が、
縦糸と横糸のように織り成して過去を一枚の未完成の布にしている。



       度量衡




    今日はもう寝て
    出来ることなら
    こどもの頃の朝を迎えたい
    せめて、一年前の朝でもいい
    どうか 頼むからと
    かなわぬ願いを枕に埋める

    あのときの苦しみと
    いま、すがりついてくる苦しみを測る
    度量衡を ぼくは
    ひっそりと広がる空のなかで
    無くしてしまった

    だから、新しい度量衡を探すために
    遠いぬかるみを歩きながら
    いつかは滅ぶ身体は
    木々の間から現われるに違いない
    あたたかい微笑みにむかって
    歩いているのだ






スポンサーサイト
[ 2010/11/12 15:15 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)

コメントの投稿













管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

この記事のトラックバックURL
http://isoisomao.blog3.fc2.com/tb.php/237-a2589344