まさしく秋

       まさしく秋




     落ち葉がひとひら 
     言葉少なに歩み過ぎる公園に
     揺れながら落ちてゆく

     夏の名残りに
     銀杏の葉は息をひそめ
     すぐそこにある冷たい風に
     黄金色に染め上げる時を待っている

     夢見る頬にふくまれる
     小さな唄を
     ぼくは知らない
     ここではない
     どこかを
     いまではない
     過ぎた日を
     ぼくたちは知らない

     午後遅い人影まばらな公園に
     青い木の葉が ぽつり、ぽつり、
     落ちてゆく
     九月の背中に
     落ちてゆく
     美しい夏に別れれを告げて
     落ちてゆく

     まだ、秋は始まりかけたばかり
     まだ、黄昏には時間があり
     また、春は可愛らしく待っているだろう

     ゆるやかな視線の中に
     九月があり
     まさしく秋の中にいるひとが
     迷いを隠しながら
     いつまでもひろがっている空に
     ふと吹き始める風とともに
     合図をする
     想像できない明日を
     見せて欲しいとでもいうように
     合図をする










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[ 2010/09/26 21:12 ] 未分類 | TB(0) | CM(0)

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