だれかが

    だれかが


     だれかが 急いで
     窓の外を歩いて行く
     だれかが きみを呼び止めようと
     手招きしている
     とじられた窓から
     外をそっと 見る

     だれかが 庭の草陰にいる
     縁側で膝を抱いて
     いる きみに
     風が時間を知らせてくれる
     雨のふる時間を

     だれかが じっと見ている
     だれもいないのに
     青い木立と
     小さく群れて咲く
     名も知れぬ
     花のかたわらで

     だれかが コップに
     海を注いでいる
     ランチョンマットの上の
     切り子のコップの中で
     子供たちが泳いでいる



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[ 2010/06/08 18:07 ] 未分類 | TB(0) | CM(2)

No title

凄く感じ入りました。無名性の詩は、広がりを感じました。私は、「だれか」は、対象化された自分のような気がしました。
言葉として、とても好きな句がありました。「コップに海をそそいでいる」と言う表現は、コップの中に宇宙的な広がりを見ているようで、詩人の魂を見ているようでした。「コップの中でこどもたちが泳いでいる」所も、感銘を受けました。
[ 2010/06/12 00:09 ] [ 編集 ]

Re: No title

かねやんさん。
ありがとうございます。
また、コメントをください。
はげみになります。


[ 2010/06/13 23:10 ] [ 編集 ]

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