あまりに見つめすぎて




        あまりに見つめすぎて



    自らの美貌に気づかないひとに
    恋をする時
    水辺の空は明るい
    今、傍らには居ないのに

    墓地と寺院の間を抜けて
    街の裏通りを歩き
    挨拶する
    見知らぬ人々と

    どうして、ここにいるのか
    ふと、思うのだが
    水辺の散歩道は
    意味深げに微笑むばかり

    自らの美貌に気づかないひとに
    恋した時
    私はしあわせとともに
    未来を設計し始める

    生き続けて
    歩き続けていると
    いつか 私は郷愁のような愛の中で
    小さな風になり

    墓地と寺院の空間で
    私は自らを弔うことや
    死について聞き耳をたて
    若い樹の欲望を探し

    水と空のしじまのなかで
    自らの美貌に気づかないひとを
    見つめすぎたため
    私は優しい風景になる

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[ 2014/11/21 19:42 ] 未分類 | TB(0) | CM(1)